高市新総裁に問う――その発言の「根拠」はどこにあるのか?

高市新総裁に問いたい。

出鱈目な話をしても、あとで「そういう話が『人口に膾炙(かいしゃ)する』くらい、国民の間に不安が広がっている」と言えば、自身の発言に対する責任を免れることができるのでしょうか?

「人口に膾炙する」というのは、要するに「世間の話題になっている」という意味で、 その話が事実かどうかは関係ないのです。

「外国人は逮捕されても、通訳の手配が間に合わず、不起訴にせざるを得ないと聞く」と、こんな事実に反する話を、総裁選立候補にあたっての所信表明で、平気で口にする高市総裁。ファクトチェックなど、まったくするつもりもないのでしょう。文筆活動を続けてきた私にとっては、とても信じられない話です。

令和6年版「犯罪白書」(2025年1月30日発行)の244ページに、右下のような表が掲載されています。「来日外国人被疑事件 検察庁終局処理状況」をデータ化したもので、ご覧いただければ一目瞭然。被疑者全体の起訴率よりも、外国人被疑者のほうが起訴率が高いということが分かります。

この最新の数字だけではありません。過去10年以上遡っても、刑法犯の起訴率は、「全体が30%台」であるなか、「外国人は40%台」という状況が、ずっと続いているのです。日本人よりも外国人のほうが起訴されやすい。それが、日本の刑事司法の常識でもあるのです。

高市総裁が新首相になることを考えれば、本当に心配がつきません。ネットに流れる噂程度の話をもとに、刑法の厳罰化を推し進めていく可能性だってあります。

恐ろしい警察国家。そうならないためにも、メディア、そして私たち国民も絶えず、高市氏の発言に対するファクトチェックをしていかなければなりません。

ところで高市さん、あなたが「経歴詐称」しているという話が、人口に膾炙していますが、どう対応されますか?